先日中ノ俣で開かれた野良着茶会、初めて寄せていただきました。
お天気にも恵まれ、絶好の日和。車で乗り合わせてでかけました。
街からは少し離れますが、その分山の中は涼やかで、濃い山の緑と、棚田の黄緑のコントラストが美しいです。
お茶室はどちらかしら・・と思いながら伺うと・・・
上の方から声がしてきました。
なんと、会場はこちら!
棚田を一望できる高台に、今満開のナツツバキを囲んで休憩所がつくられ、そこにお茶席が設けられていました。
この贅沢な空間に、思わず歓声が。秘蔵の隠れ家に来たような気分です。
不思議なことに、ほんの少し上っただけで暑さが和らぎ、蝉の声まで涼しげに聞こえます。
吹き渡る風に、ナツツバキの花がポツポツ落ちてくる中、山の神様、田の神様へ献茶が行なわれ、中ノ俣に伝わる「越後追分」、「牧場小唄」が朗々と唄われました。
時々中ノ俣の”お母ちゃん”達が一緒に声を合わせる柔らかな歌声の、なんとも言い難い懐かしい感じが、忘れられていた日本の原風景のようで、なんとも印象に残りました。
石州流のお手前も初めて拝見。
お菓子は中ノ俣で作られたお米のよもぎ餅でした。とってもやわらかく、よもぎの香りがひろがって美味しかったです。朴の木の葉で作られた菓子器との取り合わせが、この場にぴったりです。
お茶会の後は、”二次会”と称して設けられたお茶のみ場で、美味しい漬物や牛乳寒をたらふく頂いてしまい、至れりつくせりのおもてなしをしていただきました。
山中にあって、街中のように何でも簡単にとはいかない部分もあるかと思うのですが、逆に中ノ俣でしか味わえない最高の贅沢をさせていただいた素晴らしいお茶会でした。