自分たちの中に新しい風を入れるべく、久しぶりに早朝から電車に乗って、有松と京都を訪ねました。
今は新幹線が早くて便利ですが、愛知方面はまだ直通で行けるルートが無いので、どうせなら・・・と長野までは鈍行の旅です。
えちごトキめき鉄道の木の改札を通って、妙高高原でしなの鉄道に乗り継ぎます。
今年は雪が少ないと思っていましたが、さすがに山は真っ白。電車の窓も凍ってました。
雪国ですから電車のドアも手動で開け閉め。新幹線なら長野まで18分ですが、雪に埋もれそうな家々や、雪山の景色を眺めながらカタコト揺れるのはローカル線の醍醐味です。
初めて訪れた有松。ほんの一画ですが、古い街並みが残されている区画に、有松絞りの工房やお店が集まっています。
平成25年に電柱を地中化したそうで、江戸時代からの町家が連なる東海道は風情いっぱい。やっぱり電線が無いと空が広いです。
ところどころに松の木が立っているのも、面影があって素敵でした。
文化財に指定されている建物も。
さすが有松…!あちこちに絞りで作った「ありまつ」の暖簾が下がっていて、統一感がありました。
途中で立ち寄ったお蕎麦屋さんの座布団も、店員さんのエプロンもやっぱり絞り柄。
お雛様が軒下につるしてある家やお店もたくさん。最初に見たときは、お雛様をこんな風に飾るのね…
と、ちょっと衝撃を受けましたが、パンフレットを見たら「福よせ雛プロジェクト」と言って、各家庭で不要になったお雛様を再生し、地域活性に活かしているのだそうです。
慣れてくると、あちこちに吊るしてあって、華やかに感じました。
被っている手ぬぐいは正真正銘の”豆絞り”です。お店でも豆絞りの手ぬぐいが置いてありました。最近は注染の手ぬぐいも少なくなり、捺染の点々が並ぶ豆絞り柄が主流ですが、やっぱりホンモノは素敵です。
昔から着物や帯を作る為に発展してきた様々な技術は、今や後継者不足が深刻になってきていますが、こちらには若い職人さんもいらっしゃって、とても嬉しい気持ちになりました。
昔ながらの浴衣や三尺の他に、絞りの技法を活かした、今に通じる素敵な作品にも出会うことができました。
やはり思い切って足を運ぶと素敵な発見や出会いがありますね。
ふと足元を見たらマンホールがアメンボ!
後から教えて頂いたお話では、公募で決まったらしいです。
確かにマンホールは水に関係しているけど、アメンボには意表をつかれました。よくできた図案だなぁ・・・。
有松を歩いた後は、またまたローカル線で京都へ。
最近は新幹線に慣れきってましたが、ローカル線も割と便利で、少し時間に余裕があれば、窓の景色を見ながら移動するのもなかなかいいものだと思います。