東京在住のハンドメイドフェルト作家、鷲尾加矢子さんの作品をご紹介する、「フェルトの小物展」。
7日(土)から15日(日)まで、当店1階にて開催中です。
カラフルな作品が並んで、すっかりお店も暖かい雰囲気になりました。
実は今回来て下さった鷲尾さんは、10年以上前に京都で知り合ったお友達。
当時社会人になりたての私は、満足にお話しもできず、ただただ、すごいなぁ…素敵な人だなぁ…と思っていたのですが、十数年ぶりに訪ねて行ったら暖かく迎えて頂き、お店で作品をご紹介させていただけることになりました。
茶色の帽子は、染めていない自然の色。
毛に、ほんの少し油分が残っていて水もはじいてくれるので、雨や雪の日にもおススメ。バッグやマフラーも個性的です。
フェルトの室内履きは、履いていくうちに、だんだん足の形になじんでくるそう。冬はもちろん、蒸れないので夏も快適なんだそうです。
かわいいアクセサリーも。フェルトはとっても軽いので、大きなピアスも耳が痛くなりません。
小さな靴は新生児用。履けなくなったら飾ってもかわいいです。
最近は、ニードルを使ったフェルト作品制作が人気ですが、今回ご紹介するのは主に水と石鹸を使い、縫ったりせずに、一枚のフェルトの形を整えて作られた作品です。
羊から刈り取った毛を洗って、カードにかけて繊維を同じ方向に整えたあと、染めたり、原毛の油量を調節して使うのだそう。
羊の種類によって、毛の長さや質も様々で、鷲尾さんはいい羊毛を求めて毎年モンゴルに行き、自ら毛刈りをしたり、染めたりしているそうです。
染められてきれいになった羊毛。
この羊毛を濡らして揺すっていくと、毛が絡まって不織布のようになり、揉みこむと更にギュッと縮みます。約2分の1の大きさまで縮むので、作りたい大きさの2倍の大きさから始めるとの事。
…ということは、あの大きなバッグはどのくらいの大きさから始めるのかしら…などと想像してしまします。大きな作品は体力仕事!
ちなみに、モンゴルの遊牧民が住む「ゲル」の外を覆っている布もフェルトだそうで、作るときは近隣に住む人が総出で集まり、丸太に巻いたフェルトを馬に曳かせて作るのだそうです。
8日、9日には、スピンドルを使った糸紡ぎと、小さなフェルト作品を作るワークショップも行いました。
小さな作品でも、フェルトになるまでこするのは、なかなか大変
でも、様々な作品が、どうやって作られているのかよく分かる楽しいワークショップでした。
私も真っ黒すぎて出番のなかったチャイナドレス(二胡の衣装用)に真っ赤なコサージュを作ってみました。